HOT

よなよなの里 / 株式会社ヤッホーブルーイング

届けるのは、
いとおかしな
美味しさと、楽しさ。

クラフトビールでつながっていく

株式会社ヤッホーブルーイングは、「ビールに味を!人生に幸せを!」をミッションに掲げ、1997年に創業。長野県に本社を構え、クラフトビールの製造・販売を行っている。飲料店や小売店での販売の他、ネットショップ「よなよなの里」や、公式ビアレストランも運営。「よなよなエール」をはじめとするクラフトビールは全国にファンも多く、「よなよなエールの超宴」など多数のイベントを開催し、ファンとのつながりを大切にしている。ヤッホーブルーイングには、スタッフ同士をニックネームで呼び合う制度や、あえて仕事以外の話をする雑談朝礼など独自の文化があり、既存の枠にとらわれない自由な発想で、働きやすい環境を整えている。

ハッピーをお届けするために

今回受賞したのは、ヤッホーブルーイングの発送業務を担うハッピーお届け隊、通称「HOT」。本社や醸造所がある長野県御代田町から少し離れた、長野県小諸市に拠点を置く物流チームだ。現在チームには16名が在籍。社歴や年齢層の幅も広く、国や文化を超えた様々なバックグラウンドを持つメンバーで構成されている。そんなHOTをまとめるのは、ユニットディレクター(以下、UD)の安孫子篤史(通称: あびでぃ)さん。銀行員から転職して入社した後、2019年からUDとしてチームを支えるリーダーだ。
「ネットショップや法人からの受注を元に、商品の検品・梱包・出荷をするのが私たちの主な仕事です。仕事上、コストを意識する部分が大きいのですが、HOTはそれだけではなく、顧客目線に立つことも大切にしています。たとえば、5種類のクラフトビールを飲み比べできる『はじめてセット』の梱包では、お客様が開けたときの見栄えや、商品にへこみがつかないよう仕切りをつけたり。チームの全員が業務の効率化だけでなく、その先にいるお客様のことを想像して動いてくれています。みんな自ら考えて行動してくれるので私は何もしていません(笑)」
ただひたすらに業務をこなすのではなく、お客様視点に立ち一人ひとりが常に改善意識を持って仕事に取り組んでいる。それがHOTの強みだ。

助け合い、励まし合う

ヤッホーブルーイングの「アンカー」として、ミスなくお客様に商品を届ける。ともすれば、そのプレッシャーからピリピリとした空気が漂ってもおかしくはないが、HOTはどの部署にも負けないくらい明るい雰囲気で、メンバーの誰もが「居心地が良い」と言う。入社1年目のマッチさんは、初めてHOTに来た日についてこう振り返る。
「配属初日、“ようこそマッチ!”って飾り付けがしてあって、いろんなマッチの絵とかがあちこちに貼られていました(笑)タイの方々が、お昼に手作りのタイ料理を振る舞って歓迎してくれたり。『ああ、あったかい職場だな』って最初の一週間で思いましたね。みんな仲が良くて、意見も言い合える。HOTは、みんなが自分らしくいられるチームだと思います」

現在、HOTには5名のタイ出身のメンバーが在籍している。何か問題が起こったときには、「マイペンライ!(大丈夫、何とかなるよ)」と笑顔で励まし、急な受注による大量出荷に対応する際には「スースー!(がんばろう)」と声を掛け合う。そんな前向きな彼女たちの姿勢は、チーム全体に浸透している。誰かが失敗しても責めたりせず、不測の事態にもネガティブな発言が出ることはないと言う。HOTの居心地の良さは、自分らしくいられる心理的安全性と「みんなで助け合い、励まし合う」文化によって作られていた。

みんなの笑顔につながることを

ヤッホーブルーイングでは、毎月好きなクラフトビールを自由に組み合わせてセットで購入できる定期宅配サービスを提供している。1本単位で商品をセレクトできるため、ファンにとってはたまらないサービスだが、一件一件お客様ごとに異なる内容を手作業でピッキングすることで生じる、製品や同梱物の入れ間違い、漏れや過剰などの人的ミスが課題だった。あびでぃさんは、同時期にHOTに移動してきたのびたさんや既存のメンバーと共にプロジェクトを立ち上げ、この状況を改善すべく思索を重ねた。
「定期便サービスを伸ばしていく上で、この状況はまずいと思いました。プロジェクトメンバーで考えた結果、ピッキングを機械化できないか、という結論に至りました」

複数の種類を自在に組み合わせ、自動で箱詰めする装置「定期宅配加工自動化設備」(通称: ぴっかーちゅう)が開発された。世界に1台の自動ピッキングマシン「ぴっかーちゅう」を導入することで、人的ミスは削減され、作業効率は214%上昇、作業に必要なスタッフ数も最大8人から3人に減らすことができた。入社9年目、タイ出身のあっちゃんはこう話す。
「手作業でピッキングをしていた時は、一日中ずっと定期便の箱詰めをやっていました。数も多いので、指も痛くなってしまったり。でも数年前にぴっかーちゅうが導入されてだいぶ楽になりました」

ピッキングの自動化は、人的ミスを削減し、メンバーの負荷をも大幅に軽減。ひいてはそれがお客様の満足度と笑顔につながっていた。

明るく、楽しく、自分らしく

今回HOTをバックヤードアワードに推薦したのは、「おもいやり隊」のUD、佐藤友子(通称: カプ)さん。おもいやり隊は、ネットショップの受注・お客様対応を行っており、HOTとともにバックヤードを担うチームだ。業務上での関わりも多く、おもいやり隊にとってHOTの存在はとても大きいとカプさんは話す。
「HOTは、なかなか表に出ない部署でフォーカスされることが少ないんですけど、容易ではないことをやっていると思います。私的には、HOTは心の支えというか。いつも明るく前向きに頑張っているその姿に、『自分たちも頑張ろう』と励まされています。ヤッホーの出荷を担うバックヤードとして、同志のような存在です」

HOTのメンバー、どうもっちゃんとよっしーさんは、数年前までおもいやり隊に所属していた。お客様対応がメインのおもいやり隊と、物流を司どるHOTは、それぞれに異なる視点を持つが、ここでは上流の意図を汲み取りつつ、Win-Winを探っていくのがとても楽しいと言う。拠点も視点も異なるチームが、「ささやかな幸せを届けたい!」と、同じゴールを見つめ、手を取り合って、ヤッホーブルーイングのバックヤードを支えている。

互いを認め、助け合い、励ましあう、一人ひとりが自分らしくいられる場所。そんなHOTの「ハッピー」が、ヤッホーブルーイングのいとおかしな美味しさと楽しさをたしかに届けていた。

RECOMMENDER'S VOICE

ハッピーお届け隊(略して「HOT」)の名の通り、毎日たくさんのお客様にハッピーをお届けすべく、試行錯誤を繰り返し、お客様のご要望に寄り添った対応をしてくださりありがとうございます!HOTの明るさに、お客様はもちろん、社内スタッフもハッピーになっています。これからも連携を深めていきましょう!よろしくお願いいたします。

by 佐藤 友子(おもいやり隊 [ 顧客対応部門 ] ユニットディレクター)

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愛着をみる。こどもが人生ではじめて、
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鞄工房山本 / 株式会社鞄工房山本

鞄工房山本は、戦後間もない1949年、鞄製造業として創業。ランドセル事業では、一枚の革選びから始まる数百もの製造工程を奈良の自社工房で手がけている。現在は鞄事業「香久山鞄」や農業事業「藤原京菜園」といった複数のブランドを展開し、変わりゆく時代の中で新しい技術を取り入れながらも、創業のときから変わらない丁寧なものづくりを守り続けている。製造から販売、修理まで一貫した体制を提供している鞄工房山本のバックヤードを支えているカスタマーサポート部門がアワードを受賞。チームの皆さんに話を聞いた。

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