本多 光枝

ハンガー屋(リネンカート&ハンガー屋オリタニ)EC担当 / 株式会社オリタニ

伝統を曲げても、
曲げたくない大切なもの。

「ありがとう」と笑顔溢れる下町の工場

株式会社オリタニは、バックヤード什器・クリーニング機材の製造および販売を行う会社。「もっと清潔に、もっと使いやすく」をモットーに、ハンガーラック・リネンカート・ランドリーワゴンなど大型の商品から針金ハンガーまで、クリーニング業界の資材を幅広く取り扱っている。スタッフの年齢層は20代から70代までと幅広く、日常的に感謝を伝え合うための「ありがとうカード」という習慣がある。今回受賞した本多さんは、パートで入社して8年目。現在は「Amazon店」を中心にECショップを担当し、ショップサイトのページ作成はもとより、商品開発にまで携わっている。「喜んでもらえたら」という想いで、いつも誰かの笑顔のために動いている本多さんには、社内外問わず、多くの「ありがとう」が寄せられている。

ニーズから生まれたネットショップ

オリタニは、昭和37年に日本で初めて針金でハンガーを作った歴史ある会社で、各種メディアにも取り上げられている。元々はホテルやクリーニング業者への卸のみだったが、「ハンガーを小分けで販売してもらえないか?」とお客さんから要望があり、小分けで販売を始めた。しかし、小分けのために一度開封した箱はロット販売には回せないため、さらなる販路としてネットショップを開くことになった。ネットショップ開設からの数年間は、代表の折谷さんがほぼ一人で業務に当たった。初めは商品ページの作成に追われて業務が夜中まで掛かることも多く、ご家族も心配する日々が続いた。しばらくしてスタッフの募集をかけたところ、求人情報を見た本多さんが応募し、入社に至ったのだそうだ。

ワクワクを届けたい

本多さんは、前々職でネットショップ運営の経験があり、大まかな仕組みについては理解していたが、ワゴンやカートなど業務用什器や機材についての問い合わせには苦労したという。
「最初はとにかく電話を取りました。卸業者、問屋さん、商社さんなど、お客さんの名前を知らないので、ノートに書いてひたすら覚えていきました。問い合わせを受けた際も最初は結構大変で、たとえばハンガーは自分が使ってみてその良さを伝えることができるけど、ワゴンは使ってみることができないので。ちゃんと良さを伝えられないことに不完全燃焼というか、無責任な対応になっているような気持ちでいました」
問い合わせの対応時に、どんな商品でも資料を見ればその内容を伝えることはできた。しかし、本多さんには「商品の良さをちゃんと伝えたい」という想いがあった。商品ページを作成するようになってからもその気持ちは変わらず、自社の商品を通してお客さまの悩みを解決できるように、さらには訪問するお客様に楽しんでもらえるようなサイトにしようと心がけてきたという。
「たとえば家具を一つ買うにしても、ネットショップを見ていると自分が想像した形以外の置き方を提案してくれたり、同じものでもいろんなショップがあって、手に入れる前にイメージが広がるのが楽しいですね。『あ、この配置、配色、キャッチコピーいいな』と、サイトのデザインにも目がいきます。ネットショッピングで感じるワクワクを、お客さんにも感じてもらいたいです」
日頃、お客様目線で感じている“ワクワクする体験”を自社の販売サイトでも提供したい。その想いが、サイト作りへの情熱に直結していた。レイアウトの配置調整や画像レタッチにも、決して手間を惜しむことはない。

信頼していますから

コロナ禍にテレワークが導入されると、本多さんも週に3日は在宅で仕事をすることになった。在宅ワークは、画像の加工などの制作業務に集中できるメリットがある反面、スタッフとのコミュニケーションが少なくなり、少し辛かったという。特に折谷さんとのつながりはとても重要だった。本多さんにとって、折谷さんは社長であると同時に、苦節を共に乗り越えてきた仲間であり、一番の理解者だと言う。「社内ではチャットもよく使うようになりました。特に社長とはしょっちゅう電話で小さなことでも情報を共有したりして。折谷さんの声を聞くだけでも安心するし、自分のモチベーションになるんです」
そんな折谷さんが、東京を離れて長野へ移住することになった。EC業務を任された本多さんは不安を覚えつつも、折谷さんとの密なつながりの中、期待に応えていった。コロナ禍で移住に踏み切れたのは、頼れる本多さんの存在があったからだと折谷さんは話す。
「長野への移住は以前から検討していたことだったんですが、予定よりも早い段階で私がいなくても大丈夫だなって。あと、一緒に仕事をする上で大切にしていることがあるんですけど、まずお客さんのことを一番に考えること、それから会社の利益を確保しながらどういう対応をするか、という順番を分かってくれているかどうか、なんです。それが分かっていれば、何をやるのかいちいち相談しなくていいよ、と考えていて。本多さんは、業務内容はもちろん、私が考えていることをちゃんと理解して、その順番を分かってくれていて。本多さんがいてくれたから、移住できたと思っています。本多さんを信頼していますから」

喜んでもらいたい

オリタニには、「ありがとうカード」というものがある。日頃の感謝をメッセージカードに書き、週に一度集計をして最も枚数が多い人がMVPとして表彰される。これまでに本多さんは何度もMVPを受賞し、表彰されている。
「カードの内容は、『台所の流しを綺麗にしてくれてありがとう』とか、『業務をお手伝いしてくれてありがとう』とか。あと、『お菓子をくれてありがとう』とかですね(笑)」
本多さんの真心からの行動が、多くの笑顔を生んできた。それは「ありがとうカード」だけでなく、商品レビューに書かれた喜びの声からも見て取れる。誰かに頼まれたわけでもなく、マニュアルでもない。社内での行いから、心のこもったお客様対応と商品サイト作り、またオリジナル商品の開発に至るまで、本多さんの「喜んでもらいたい」という真っ直ぐな想いが、周りの人に伝わり、さらにその先へと伝播していく。伝統の物づくりを守る一方で、時代のニーズにも柔軟に応えていく。相反するように思えるが、全ては「お客さんのことを一番に考える」という曲げられない信念でつながっていた。

RECOMMENDER'S VOICE

4年間私がひとり運営をしていたWEB事業部に来てくれてから8年、今では本当に欠かせない存在です。同じ考え方、同じ思いで仕事ができるので、意思疎通もスムーズ!とても仕事がしやすいです。常にお客様の立場に立った考え方、一緒に働く仲間への気遣い、どれをとっても申し分ありません。土日も休む暇なく、平日も楽天物流の出荷連絡を待ってメールを送る日々だった私の作業を軽減してくれたのも、CROSS MALLさんとその自動設定を積極的に行ってくれた本多さんのおかげ!感謝しかない!!これからも選ばれる会社になるべく、お客様に分かりやすい商品ページ、誠実な対応を心がけて一緒に売り上げを伸ばしていきましょう!

by 折谷 智恵子(代表取締役)

STORY

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仕事を動かすのは、   
遊び心。

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遊び心。

星野 賢一

自転車グッズのキアーロ 商品部 / テラオ株式会社

テラオ株式会社は、大阪府東大阪市に本社を構える自転車グッズ販売店で、ECショップ「自転車グッズのキアーロ」を運営している。リアルでは、ホームセンターなどに卸業も行い、全社員がマーチャンダイザー機能を持つことを推奨。消費者ニーズを的確にキャッチし、機能やデザインなどソフト面も含めた積極的な商品開発を行っている。大阪らしいあたたかい社風で、休み時間には自然と談話の輪が生まれる。今回受賞した星野さんは入社4年目の期待の星。入社当初から大きく成長し、今では「いないと困る存在」だと誰もが言う。

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