物流チーム

CLOCHE ONLINE SHOP / 株式会社クロシェ

  助け合う、
それがクロシェ

株式会社クロシェは、2025年に創業30周年を迎える神戸のレディースアパレル企業。六甲アイランドで小さな食器店からスタートし、今ではスタッフ数約50名の組織に成長した。スタッフの9割が女性で、神戸西元町の本社ビルと東京青山のプレスルーム、六甲アイランドに物流の拠点がある。 今回受賞した物流チームは、商品管理マネージャーの津田さんを中心に、現在7名で構成。在籍年数5年以上のメンバーが大半を占めており、30代から50代と世代も幅広い。商品の受注、検品出荷からサポートまで、一連の業務が販売チャネルごとに分かれている。その一方で、入出荷が多い時などは、互いに助け合う文化が六甲アイランド商品センター(通称: 六アイ)にはあるという。その背景には、課題や問題を共に考え、支え合ってきたことで築かれた揺るがぬ信頼関係があった。2024年、チームのビジョンとして掲げた「鮮度の高いまま良い商品をお客様に届けたい」という目標は津田さんが立案。新たなチャレンジにチーム一丸となって取り組んでいる。

一緒に解決していく

津田さんは、元々クロシェが運営するセレクトショップ「Jasmin Speaks」のファンで、お店で求人情報を見かけて応募。入社して12年、これまでオフィスの移転など、様々な局面を経て、現在は六アイの商品管理マネージャーとしてチームを牽引している。そんな津田さんはメンバーから声をかけられることが多い。
「声をかけられたらいつでも話を聞けるようにしています。私は、その人の方を向いてちゃんと話を聞きたいし、何に困っているのかを知りたいんです。チームメンバーから、業務のやりにくさや課題が上がってくれば、チャンスじゃないですけど、話を聞いて、アルバイトさん、正社員に関係なく、みんなで提案しながらより良くしていきたいですね」
以前、現場で商品の棚管理について課題を抱えていた時にも、現場の声に耳を傾け、メンバーと何度も話し合いを重ね、一緒に新たな棚設計を考案。今では商品を探す手間が削減され、作業時間もかなり軽減することができている。

濃密な日常の時間

チーム内の関係性はとても良い。
「本当に仲はいいと思います。小さなことでもすぐに相談できる環境があって、みんな個人主義ではないというか、自分の仕事が終わったときにも、まわりを見て、困っている人がいればまず声をかける。チームの風土として、声かけが本当に多いので、一人で困ることはないんです。困っているときは、必ず誰かが助けてくれるし、助けてもらえば次は助けるし、協力し合ってるというのがこのチームのすごくいいところだと思います。みんなで食事に行ったり、遊びに行ったりすることはほとんどないんですけど、業務時間内が濃密だから、コミュニケーションも円滑に進んでるのかな、と。仲が良いけど、干渉しすぎることもない。声をかけられたときには互いに助け合えるような良い距離感があるかもしれないですね」
互いの役割を尊重しながら、いざという時にはいつでも頼れる関係性が、ただ仲が良い“お友達のような関係”ではなく、信頼関係とともに、チームに深い絆を生み出している。

SPECIAL TALK

一緒に走ってきた。by 束田さん 津田さん

チームメンバーの束田さんは、約18年前にアルバイトで入社。前職は、大学のキッチンスタッフだったそうで、夏休みに仕事がないことで新たな職を探していたところ、知り合いから、クロシェにお手伝いに行ってみないかと話があり、最初は仕事がある時だけ数時間働くという形でスタートした。津田さんとはこれまで11年、共に働いてきた。現在の六アイに至るまで、いくつか大きな山場があったという。

津田 まずこの物流を元町から六アイにドンって持ってくる時は大変でしたね。移転先への引越しとか設計とか、あと役割分担も全部決め直す必要があったり。それから、外部物流に持っていったのも、すごく大きな山でした
束田 津田ちゃん、大丈夫 ? って。家に帰ってちゃんと寝れてる?って感じでし た。みんな帰った後に、「ちょっと甘いもん食べやー」とか、声をかけたりしてましたね
津田 もう本当に助けてもらいました
束田 津田ちゃんが努力してるから、それを私たちは支えながらついてく感じでしたね。「うまくいくように頑張ろうね!ちゃんといいゴールを踏もうね!」って、声をかけあっていました
津田 山場は何回もあったんですけど、みんなと共有して、一歩ずつ一緒に走れてきたからこそ、いろんな山場を “ いい方向に ” 越えてこれたんだと思います。

“できない”と言わない

一見ふんわりと柔らかな印象の津田さんだが、入社時から変わらず貫いてきたスタンスがある。

束田 津田ちゃんは入社した頃から、割とむちゃぶりされることがあっても、絶対に「無理です」って言わないんですよ。入ってすぐなので把握することもできてないのに、様々な人から「これやって、あれやって」って言われても分からないながらも、「やります」と言うんです。津田さんが「できません」と言うのは、聞いたことがないです。一回、津田ちゃんに「ほんまに、“ できません ” って言わないよね」って訊いたら、「んー、なんか、やらなきゃいけないし、やるっていうスタンスで仕事していく」って言って。すごいなと思いました
津田 子供の時は、お稽古ごととかあまり長く続かなくて。でも中学時代くらいからかな、できるだけやろうかな、みたいな感じで。ただ、でもそれが必要ないと思えば多分しないですね。できないというか、「やらなくてよくないですか?」ってなるかもしれない。でも、これはやらなあかんかも、と今の状況で自分の中で思えたら、じゃあどうしていこうかっていう方向に考えるようにしてます
束田 でもなんか、やらざるを得なくなったっていう環境もあるよね?
津田 そうですね。たぶんここを任せられたからこその今なんだと思います
束田 私たちに振る仕事でも、一回津田ちゃんがやって、ちゃんと自分で把握してから仕事を振ってくれるから、「え、こんな面倒くさいことやってくれてたんだ」っていうことを後で知ることも実際結構あるんで。ちゃんと自分の中で頭に入れてできる形に整理してやってくれているんだなって
津田 そうですね、自分で納得して、噛み砕いて理由付けがちゃんとできれば伝えやすいんだと思いますし、「こういう状況だからやっていきましょう」って言えるんだと思うんです
束田 それが一個の事柄だけじゃなくて、卸もあるし催事の方もあるし、去年から六アイに小売りも来てて、全体をうまく俯瞰して見てくれてる。津田ちゃんができないと言わず、すごい頑張ってる姿をみんな認めてるから「津田ちゃんのためなら頑張れる」って
津田 やだ、泣いちゃう
束田 いつもそうよ。私も含めて前からいるバイトさんもみんなそう言ってる
津田 嬉しい …(涙)

津田さんが、これまで一つひとつの業務に対して実直に向き合ってきたこと。また、どんなに厳しい状況にあっても、「できない」と言わず、むしろそれをチャンスと捉えて、課題や問題をチームのメンバーとともに解決してきたその歩みが、互いに信じ合う揺るがぬ関係性の礎となっているのだろう。

ボスというより、頼れる“長女”

束田 なんか色んなところに隅々まで目端が利くというか。先の先の先ぐらいまで考えてるなと思って。津田ちゃんは、強い言葉で言うならボス。 ボスだけど、なんだろう … 長女みたいな感じ。ボスって言ったら多分上からになっちゃうから、ボスじゃないの。でも、お姉さん。長女って感じかな。例えばお客様対応で困ったことがあれば、すぐに相談にのってくれるし、なんか自分がやってる仕事がパツパツの時もあると思うけど、そんな時でも「ハイハイ」ってすぐに対応してくれるから、相談しやすい存在
津田 よかったわ
束田 ちょっと忙しいだろうなとか思いながらも声掛けやすいから、だから、保留せずに問題解決できてる。クロシェでそれこそ十何年いますけど、今の六アイの物流のチームって、すごくいい雰囲気だなと思います
一方、束田さんは、六アイの“お母さん” 的存在だと津田さんは言う。分け隔てなく関わる全ての人に手を差し伸べる人で、たとえばゴミ捨てや、みんなが放置してしまうような面倒な作業でも、チームのみんなが働きやすいように率先して行動に移してくれるのだそうだ。
津田 お母さんのような存在。ほんとに協力的な人。なんでそこまで出来るんだろうと思いますね
束田 お母さん的存在って言ってくれるの、私はうれしいかな
津田 うん
束田 やっぱり、みんなそれぞれ仕事持ってるから、「今日はこれやろう、なんとなくここまでいけたらいいな」と思って、それを 1 個ずつ片付けていってるだけ。「これやってもらっていいですか?」って声かけてもらえるのは、私的にはすごくありがたい。ウェルカム!ウェルカム!です(笑)

素敵な関係

この11年という歳月で、お互いに変わった点、変わっていない点について訊いてみた。

津田 変わった点は、チームが大きくなったというのもありますけど、他のアルバイトさんや正社員の方からも、お困り事を束田さんが全部巻き取っていってくださるところかな。変わらないのは … 私は手先が不器用で裁縫が全然できないのを知ってくれていて、「やるで」って全部やってくれるところ。もうそれは当初から変わらない。入社した時からずっと私の弱いところを全部気づいて助けてくれる。これはもう11年変わらないです
束田 ほんとはあれもやってあげたいし、これもやるよって言えたらいいんですけど、全部はできないから、ここ(喉元)まで出かかってるけど、一回声かけてもらえるのを待って、というところもある。私が全部それをやっちゃったら、ちょっとなんか、やりすぎかなって思うところがあるので、そこは距離感を見ながら(笑)でも、苦手なところは変わらずとも、レベルアップしているところもちゃんとあるから、良い関係性で一緒にやってこれてるんかなって思います。時々、お母さん目線で言えば、「津田ちゃん、やること多すぎて大丈夫?」って思ったりもするけれど、うまいこと空気抜いてるところもあるし、緩急の切り替えがすごく上手いよね!あと、入った頃から変わらずだなって思うのは… 多分、食べるの好き?よね(笑)
津田 食べてます。山盛り食べます(笑)

鮮度の高い商品を

2024年度、物流チームは「鮮度の高いまま良い商品をお客様に届けたい」という目標を掲げている。アパレル商品を取り扱うクロシェにとって、「鮮度」とはどういう意味を持つのか?
「生産から近いものをお客様にお届けしたいですね。やはり、靴は経年劣化で底が剥がれてしまったり、加水分解が進んで破れてしまうとかっていう状況にもなってくるので、できるだけお客様に長く履いてもらいたいですし、もちろん安全にも履いてもらいたいので。鮮度の高い良い商品をお届けしたいという想いから、『私たちだったら何ができるかな』と考えて、このテーマが生まれた感じです」
目標を掲げて新たなスタートを切ったことで、他の部署とも問題意識を共有できたという。「鮮度の良い商品をお届けしたい」という真っ直ぐな想いとこだわりが、部署を超え、外部倉庫の方にもじわじわと伝わりはじめている。

CLOCHE’S BACKYARD

クロシェは、百貨店催事、卸、オンラインショップと、あらゆる販売チャネルでお客さまの「欲しいタイミングで欲しいものが届く」を心がけ、日々、創意工夫を重ねている。今回受賞した物流チームは、販売チャネルごとに「入荷処理」「検品処理」「受注処理」の担当者が分かれており、それぞれが各チャネルに特化した業務を行っている。その一方で、入出荷が多い時などは、互いに声を掛け合い、助け合う。クロシェのバックヤードには、そんな一人ひとりが自然と生み出す心地良い空気が流れている。

RECOMMENDER'S VOICE

今回、津田ちゃんのアクションプラン(その年の業務目標を立てるもの)の一項目に「鮮度のよい商品をお届けし、お客様の満足度をあげる」と書いてあって、ちょっと大げさですが鳥肌が立つ思いがしました。私たちの扱うモノは、衣類だったり靴だったりするので、「鮮度」という考え方でお客様の満足度を上げるという行動目標に、プロフェッショナルさを感じました。同時に私たちのような、モノをお客様に買っていただいている企業にとって、バックオフィスって文字通り裏方なので、目線を上げて目標を立てて仕事に取り組むのはとても難しいと感じています。リーダーの津田ちゃんがこんな目標を立てて、アルバイトさんの多い職場でチームワークを大事にしている姿勢が本当にすごいなと思い、物流チームをバックヤードアワードに推薦しました!

by 業務推進室 室長 村岡 乃里江

RECOMMENDER'S VOICE

物流チームの皆さん、いつも様々な面できめ細かい対応をありがとうございます。ECの売上を着々と伸ばせているのも、物流チームがお客さま目線に立ったカスタマーサポート、効率化も意識した出荷業務などに取り組んでいただいているおかげだと思います。特にマネージャーの津田さんは、受け取り側(お客さまに対しても販売スタッフに対しても)が満足のいく配送を常にチーム全体で実現できるよう取り組んでおられ、その姿勢には感服いたします。物流の2024年問題もあり、色々厳しくなる状況もあるかと思いますが、お客さまの満足度向上のために一緒に乗り越えていきましょう!今後とも宜しくお願い申し上げます。

by EC事業部 リーダー  山極 貴之

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株式会社イー・ロジット

株式会社マルトモは1918年(大正7年)創業。愛媛県伊予市に本社を置く、かつお節や調味料などの総合食品メーカー。伝統的な製法で作られるかつお節や煮干し、めんつゆなどの品質の高さと、健康志向に配慮した商品ラインナップが好評を博している。2021年より、株式会社イー・ロジットに、受注から発送業務、コールセンターまでのバックヤード業務を委託。寄り添って課題解決に取り組むイー・ロジットの対応に感謝の気持ちを込めて、マルトモからイー・ロジットのカスタマーサポートチームにアワードが贈られることになった。

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