ギフトアーティザンチーム

パジャマ屋 IZUMM / 株式会社フレックス

チームワークで作る
「ありがとう」の架け橋。

株式会社フレックスが手掛けるパジャマ屋IZUMM(イズム)は、「身も心も幸せになれるパジャマ」をお届けすることをコンセプトに、快適な睡眠と日常の美しさを追求している。素材にこだわり、縫製にも細心の注意を払って作られるパジャマは敏感肌の方でも安心して着用できるのが特徴だ。締め付けない着心地の良いデザインながらも、美しさにもこだわり、母の日を中心にギフト商品として大変人気を博している。バックヤードアワードは、パジャマ屋IZUMMの配送業務を支えるギフトアーティザンチームが受賞となった。他チームからも「特に結束が強い」と評され、チームワークがもたらす業務改善は、会社運営を支えるのみならず、お客様の気持ちをお届けする架け橋の役割を担っている。そんなギフトアーティザンチームより、4名のメンバーからお話を伺った。

驚きと感動をもたらす「贈り物マイスター」

パジャマ屋IZUMMでは、贈り物のラッピングを担う「贈り物マイスター」が、パジャマのブーケラッピングを作成している。長持ちするプリザーブドフラワーとドライフラワーに、アーティフィシャルフラワー(造花)を組み合わせて仕立てられたブーケを、パジャマで包み込んで花束にする人気のギフトサービスだ。

ブーケに使用するドライフラワーの選定や、ラッピングのデザインを担う田尻さんは勤務3年半になる。花屋の販売員や生け花の経験を活かして作られたパジャマブーケは、豊かな色合いと気品のあるアレンジが特徴だ。日々ラッピング業務に勤しむ傍ら、イベントごとにブーケデザインの方向性を考えたり、資材を選定するリーダーの役割も務めている。

「結婚式でのご利用などの注文用途や、『可愛らしい感じ』など備考欄に添えられたメッセージを汲んで、ご注文毎にアレンジしてお届けしています。デザインの良し悪しはその人の感性によるものではありますが、イベントのシチュエーションを想像し、なるべくお気持ちに寄り添って作るようにしています」

お花や包装紙などラッピング資材の配色はマイスターのお任せになるが、ギフトの目的や商品に合わせてコーディネートされたサプライズのパジャマラッピングが、驚きと感動を与えている。
「花屋で働いている際に対面で自分が作った花束を喜んでもらえたり、お礼をいただく瞬間はとても嬉しいですし、こちらも幸せをお裾分けいただいているような気分になれます。オンライン注文は笑顔に直接触れることができませんが、ブーケとともに『購入いただいた方の気持ちを届けるお手伝いをしている』ということは忘れずに、お届け先の笑顔を想像しながら作り上げています」

繁忙期でも丁寧な仕上がりとスピードを両立させるためには、事前準備が重要となる。イベント期間になってから慌てるのではなく、繁忙期を見越してリボンや紙の資材をすぐ使えるようカットして整えておいたり、ブーケをある程度形にして揃えたりといった工夫を凝らしているそうだ。
「準備に余念がないのは、自発的に仕事に取り組むチーム文化故なのかなと。気が抜けがちな閑散期であっても、皆が業務を俯瞰して見つつ自然とお互いに声を掛け合って備え、どんなに忙しい局面も乗り越えられるのが、このチームの良いところだなと感じています」

ありがとうを大切に

「始めはクリスマスの時期に、一週間だけ配送のお手伝いをする予定だったんですよ。気付けば小学四年生だった娘が、今年でもう29歳になっています」

笑顔でそう振り返る岡田さんは、今年19年目になり、フレックスの中でも古株にあたる。当時は楽天市場店のみだったパジャマ屋IZUMMも、本店、Yahoo!ショッピング店と事業を拡大し、10年ほど前より阪急百貨店の祭事に参加したり、三越伊勢丹でポップアップショップを開くなど、オンラインショップのみならず大きな成長を遂げた。その中で、ギフトアーティザンの歴史を作ってきた。
「入社当時から今まで、変わらず毎日良いなと思っていることがあって。それは感謝の言葉が飛び交う職場だということです。誰かのヘルプに入った時はもちろん、例えば配送内容と商品を最終確認する際に、ラッピング形状などで誤りがあった場合なんかでも、当事者は謝罪と共に『気付いてくれてありがとう』の言葉も自然に添えられていて。創業間もない頃からずっと会社の文化になっていることなのですが、中でもギフトアーティザンは特に『ありがとう』を大切にしているチームだなと感じます」

感謝の言葉がもたらす信頼関係

「お手紙ひとつ取っても、感謝の伝わる文章や丁寧な字体にこだわりを持って書いていますので、書き直しを求めることもあるんです。ただ、アドバイスや指摘はありつつも、それを素直に受け入れるチームの雰囲気があるというか。日々の『ありがとう』の積み重ねが、揺るがない関係性を作っているのかなと思います」
スタッフ同士でも決して欠かさない、「ありがとう」を言葉にして伝える文化が、信頼関係の醸成に繋がっているという。脈々と受け継がれる文化を大切にしながら、ギフトアーティザンチームはより強い組織になっていった。
「マネージャーのますみちゃん(菅谷さん)を中心に、メンバーそれぞれの特性を踏まえて適材適所に人員配置され、業務は本当にスムーズになりました。ますみちゃんはこれまでのリーダーの中でも特に仕事に対して厳しくはありますが、きめ細やかな配慮も欠かさない人だなと。常にスタッフ一人ひとりを気に掛けてくれています。ちょっと時間の余裕があるときなんかには仕事の相談をしたり、コミュニケーションを小まめに取っていて。そういったコミュニケーションがチームの結束や足並みを揃えることに繋がっているのかなと思います。コロナ禍でルームウェアの需要が高まったときは、配送業者の集荷に間に合わず、配送拠点まで商品を持って行かなければならないこともありましたが、今では同じ配送件数でも確実に夕方の集荷に間に合うようになっています」

最短で最高のパフォーマンスを

ギフトアーティザンチームのマネージャーを務める菅谷さん(通称ますみさん)は入社6年目になる。社歴はチームの中でも真ん中あたりに位置するが、情熱を持ってチームを引っ張る姿勢が認められ、世代を問わず信頼は厚い。
「二年前よりマネージャーとしてチームを任せていただくようになって、まず始めに『最短で最高のパフォーマンスを』というスローガンを掲げました。お手紙やラッピングなどのお客様に対するおもてなしに注力し、“喜びの気持ちを持って、願わくばパジャマ屋のファンになっていただく”という最高の結果を得るために、事前準備や業務フローの効率化など、できることは徹底して改善に取り組んできました。メンバーに対しては、ただ早く仕事をすれば良いという訳ではなく、『なんのために効率化するのか』という理由の部分を何度も繰り返し伝えることで、日々業務を工夫する意識が根付いてきたのかなと思います」

業務効率化は生産性に寄与し、以前と比較して同じ人員でより多くの出荷数を上げられるようになった。生産性の向上は準備や業務改善による効率化だけでなく、適材適所に人員を配置し、役割を明確にすることで、メンバーのモチベーションが上がったことも大きく影響している。
「良いパフォーマンスを発揮し続けられる人は、いつも楽しんで仕事に取り組んでいると思っています。楽しむことで、自発的に考えて工夫するようになり、パフォーマンスも向上します。仕事の成果が上がることで、さらに仕事を楽しめるようになっていく。こういった好循環を生み出すため、メンバーへのヒアリングを重ねて、なるべく本人の希望に寄り添いつつ、普段の仕事ぶりからも得意分野を見極める。みんながより力を発揮できる仕事に注力してもらえるような配置調整をしています」

これらの取り組みが実を結び、これまでより多くの出荷数にも対応できるようになっただけでなく、本当に注力すべき「お客様へのおもてなし」に割く時間が生まれた。また、効率化や適材適所は、会社の利益にもより良い影響を与えている。

共にチームを盛り上げてくれるメンバーへの感謝

ギフト商材はどうしても繁忙期と閑散期の波が大きいため、イベントに合わせてパートの人員を増減させる必要がある。メンバー各々が生産性を意識するようになったことで、経営の視点が芽生え、波のあるシフトにも理解を示し、歩み寄って調整されるようになった。その結果、少しずつ利益と人件費とのバランスが、改善へとつながっていった。メンバーに会社の状況を理解してもらいつつ、希望のシフトとの折り合いをつけて、皆が納得して仕事に取り組めるのは、マネジメントとチームメンバーの信頼関係があってこそだ。
「チーム内はパートで勤務しているメンバーがほとんどですが、社員やパートという括りに関係なく、面談等でコミュニケーションを積極的に図っています。私より年齢を重ねているメンバーも多いですが、年齢問わず、とにかく困っていることや不安に感じていることなど、なんでも聞いて解消できるよう一緒に歩む姿勢でいます。また、『良い仕事はプライベートの充実から』と思っていますので、人生を謳歌してもらって、より良いパフォーマンスを発揮してもらえるようお願いしています。そういった私のスタンスを理解して、共にチームを盛り上げてくれるメンバーに本当に感謝しかありません」
チームを取りまとめ、同じ目標に向かってベクトルを揃えるだけでなく、後進の育成も欠かさない。
「次にこのチームを背負っていくのは彼女しかいないと思って、サブマネージャーの役割をお願いしました。いつも冷静に周りを見ていて。私と性格などは異なるタイプですが、同じような手法で皆を導いていく必要はないと思っています。ただ、マネジメントを行う以上『チームで起こったことの責任はマネージャーにある』というような、考え方や心構えの部分は伝えていければなと思っています」

皆の後押しに支えられて

一年前より菅谷さんからサブマネージャーに任命された伊藤さんは入社3年目。ギフトアーティザンで菅谷さんをサポートする傍ら、イラストを描くことを中心に、個人でデザイナー業務を請け負っている。
「個人のデザイナーとしての活動とギフトアーティザンのサブマネージャーという役割の両方に全力を注げているのは、会社にワークライフバランスが取りやすい仕組みが整っているからだと思います。どんなことも気兼ねなく相談できるチームメンバーに支えられ、また『自分の人生を生き抜いて』という社長やますみさんからの応援もいただいて、うまく両立できているのかなと思います」
サブマネージャーという肩書に当初はプレッシャーもあった。だが、盛り立ててくれるチームメンバーに支えられ挑戦することに。
「管理職を任されるようなことは想像もしていませんでしたし、ますみさんが皆を引っ張る仕事ぶりを間近で見て、引っ張っていただいたので、とてもじゃないですが同じようなことはできないなと。ただ、『自分のキャラクターを大事にして、皆と歩幅を合わせて一緒に取り組む、自分なりのやり方を模索してみようよ』というますみさんからの提案や、チームメンバーの後押しをいただいてやってみようと決意しました」

左から、菅谷さん、岡田さん、伊藤さん。「ありがとう」で溢れるフレックスの文化が受け継がれている。

積み重ねた改善が、笑顔に繋がることを願って

役割を与えられたことで、大きく成長していく。本人の資質もさることながら周りを俯瞰で見て、時間や人数配分を調整する能力や、経営に対する目線、周囲への気配りが培われていった。成長を糧にして、ますみさんと共にこれまで当たり前に流れていた業務を見直す取り組みを進めている。
「例えばこれまでラッピングの希望がないお客様にも、漏れなく包装を施して配送していたのですが、ご希望通りに揃えるようルール変更したりしました。お客様に喜んでいただく姿勢は大前提として持っていますが、おせっかいと心遣いの微妙なバランスを慎重に図りながら改善に取り組んでいます。お客様に寄り添った対応とは何か、という事を皆で突き詰めて考えていると、答えのない議論に時間を費やしてしまうことも多くなって、意見の取りまとめが難しくなるんです。顧客満足度やチームの信頼関係のためにも『なぜこの対応がお客様にとって良いのか』という理由を明確にして、皆が納得して取り組めるよう、気遣いながら改善を進めることを常に意識しています。そのような気遣いの積み重ねから、本当に価値のある丁寧な対応が生まれて、最終的にギフトを贈られる人の笑顔に繋がるのかなと。願いを込めてそう思っています」

議論を重ねブラッシュアップされるチームの取り組みが、お客様の気持ちをお届けする架け橋になることを信じて。ギフトアーティザンは進化を続けていく。

RECOMMENDER'S VOICE

弊社のビジョン「感動創造企業」として、全てのスタッフが商品やサービスの向上を日々探究していますが、 今回受賞したギフトアーティザン ( ギフト職人 ) チームは、その名に相応しい仕事の丁寧さとこだわりで、確実に感動をお届けできている実績はもちろんのこと、彼女たちのあらゆる工夫でサービスの質を上げながらも業務の効率化を図った功績は、非常に大きいと感じています。 チームのお客様や仲間を尊重する姿勢に心からの感謝を !

by 熊坂 泉 (CEO)

STORY

NEXT BACKYARD

信じてる、でも疑う。
だって人生の贈り物だから。

信じてる、でも疑う。
だって人生の贈り物だから。

木下 麻里

ファルべ / 株式会社ファルベ

株式会社ファルベは、広島県広島市にオフィスを構えるデザイン会社。印刷物の制作などを行うサービスと、自社サイトでのEC事業として主に婚礼用のオリジナルアイテムを販売する小物通販サイト「FARBE(ファルベ)」を運営している。今回受賞した木下さんは、EC事業部の制作・出荷担当。注文内容が異なるオーダーメイドの特性上、チェック作業も容易ではない。木下さんは、チームメンバーを信頼しつつも、「間違いは起こってしまうもの」という前提で業務にあたる。そこには、「最後の砦」としての責任感があった。

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