大阪府大阪市に本社を持つ株式会社ヒカリスポーツは、「スポーツを通して、豊かな未来を」という願いのもとスポーツ用品の企画製造・販売を行っており、ECショップ「SWIMSHOPヒカリスポーツ」では、有名ブランドの競泳水着、水泳用品、スポーツウェア、スポーツシューズ、サプリメント、プロテインなど、水泳に必要なすべてのアイテムを幅広く取り揃えている。 受賞した小川さんは2年前までは営業部に所属。コロナ禍をきっかけに、営業からEC通販部に異動した。小川さんは、持ち前の明るさと、どんなこともプラスに捉える姿勢で、新たな職場においても大きく貢献している。多趣味で話題をたくさん持っており、同僚からは、「まるで四次元ポケット」だと言われている。
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「新しい」が面白い
小川さんは、ヒカリスポーツに入社し、15年になる。これまでに商品部で2年、営業部では12年勤め、約2年前にEC通販部に異動した。営業職では、主にフィットネスクラブなどへのルート営業で汗を流した。商品知識が豊富で、現場の声にも明るく「何が売れるかを知っている」と、EC通販部部長の柳原さんは言う。小川さんのEC通販部への異動は、柳原さんのたっての希望だった。
小川 「営業でずっとやってきて、『このまま世代交代して終わっていくのかな』と想像していたところに、異動の話があり、最初は正直不安でした。大学を卒業して以来、ずっと“手でモノを売る”ことをしてきたので、ECのノウハウもなくて。その想いを部長に素直にぶつけたところ、ECの奥深さや面白さを教えてもらい、『違うことをやってみても面白いかな』と想いが変わりました。お客様の顔が見えないところで商品を販売をすることの難しさは、自分にとって新しいチャレンジだと思えて、それに挑んでみたいな、と。新しいことって、面白いですよね!」
小川さんは、ラブコールに応えて、新たなスタート地点に立った。
人と人をつなぐ人
ヒカリスポーツは、それぞれ事業内容などで事務所が分かれており、営業部門とEC通販部は別のビルにある。EC通販部には、リアルな販売経験がない方が多く、長年、お客様と直に接してきた小川さんの知見は、EC事業に早速新たな視点を与えた。 さらには、小川さんが橋渡しとなって部署間のコミュニケーションを図ることで、互いの理解が深まり、見えない隔たりのようなものが無くなっていったという。小川さんはEC通販部に入る以前から、手が空けばよく出荷業務の応援に来ていたのだそうだ。日頃から垣根を超えて、誰に対してもフラットに接する小川さんについて、通販部課長代理の勝田さんはこう話す。
「これまで『業務は業務、制作は制作』というように、各々が独立しているところがあったんですが、仕事の取り組み方で気になることがあれば『これって良いんですか?』とチームを超えて確認してくれる。ちょっと気を遣うような場面でも小川さんが言うと刺々しくならないんです。お客様に対してもフラットな感じで、クレームが来た際も、しどろもどろにならない。『じゃあどうしましょう?』と割と冷静に対応しています。持って生まれた性格的なところもあるんでしょうね」
天性のコミュ力で、人と人を繋いでいた。
共に働くチームメンバーに、ベテランで新人の小川さんについて訊いた。
池野 「小川さんは、水着や練習用具などに詳しいので、商品について相談したり、実際に着用されている方のお話とか、大会やジムについても教えてもらったりしています。それ以外にも、雑学とか何でも知っていて、まるで『四次元ポケット』みたいな存在です!社歴も長いので、チーム内外問わず、部下の育成・指導をしてくださっています」
保田 「一言で言うなら、『太陽みたいな人』。みんなと仲良くして、一人ひとりに合った関わり方で、その人が気持ちよく仕事できるように、考えて関わってくれていると思います。あと、意外と抜けているところもあって、何かに躓いたり、キャビネットの角に腰をぶつけたり、おっちょこちょいなところが。でも仕事は段取りが良く、難しいお客さんの対応なども上手。しっかりしている部分と抜けているところがある“愛されキャラ”です」
勝田 「なんでも要領よくできる小川さんですが、メールの対応だけはどうも苦手なようで、必ず誤字脱字がある(笑)でも、『来たからには、何を言われても仕方ないし、やる』と、匙を投げずに頑張っていますね」
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小川さんがお客様対応でメールを作成する際は、誤字脱字チェックのためにPC画面を見せてもらい、確認している。
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休憩時間は二人で並んで一服する。「小川やったら欲しい」と、熱いラブコールを送ったことが、今につながっている。
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入社半年の保田さんにとって、小川さんは上司であり、互いに学び合う仲間。「一緒に頑張ろう」と励まし合っている。
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経験豊富で、いろんな知識を持っている小川さんのことを、敬意を込めて「Mr . ヒカリスポーツ」と呼ぶ。
「いつだって」
小川さんの活躍に期待を寄せていた柳原さんは、現況とこれからについてこう語る。
「小川が新しく入ってきたことで、社内の空気も変わってきました。彼のコミュ力が大きいですね。今では職場のメンターのようになってくれています。苦手なこともあるけど『こういう風にして、こうなりたいです!』としっかり言葉にして伝えてくるし、適応力がある。これまで私がやってきた仕入れも、将来的には小川にやってもらいたいと考えています」
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この先のビジョンについて、小川さんにも伺った。
「新しい職場で、技術とか知識は負けているけれど、これまでに培ってきたものを通じて後進の指導に当たれたらと思っています。教育面で部長が担っているところを自分が担っていけたら、と。将来、僕たちがいなくなっても、この会社が存続していく人間を育てたい、そう願っています」
どんなこともプラスに捉えて、チャレンジすることを楽しむ。そこに少しの勇気と支えてくれる仲間がいれば、いつだって新しい世界に飛び込めるのだということを、小川さんは身をもって教えてくれた。
RECOMMENDER'S VOICE
ECへの異動で慣れないことも多かったと思いますが、営業で培った商品知識や社内調整力、そして優れたコミュニケーション力で、他部門との連携をスムーズに進め、職場に良い影響を与えてくれています。今ではEC部門に欠かせない存在です。これからも一緒に頑張りましょう!